とらぶるエイリアンず リプレイ集 「エイリアンず・パラダイス」
とらぶるエイリアンず リプレイ集 「エイリアンず・パラダイス」
- 作者: 和栗あきら
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2008/03/26
- メディア: 単行本
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すごく新鮮で面白かったです。
とらぶるエイリアンずはよくパラノイアと比較されますが、個人的にはパラノイアではマイナーだった楽しさの一部を洗練させて、それをメインコンセプトにしているという意味で、パラノイアとはちょっと強調点が違っていると思いました。まぁ僕はパラノイアで遊んだことがないんですがねww。
このとらぶるエイリアンずのもっともおもしろいところは正体(アイデンティティ)当てになっています。パラノイアでも確かに正体当てはありますけど、正体あてと正体隠しにルールが細かく割かれているわけではないですよね。一回正体をあてられたら、コンピュータ様に報告されて一機減るかもしれませんが、次のクローンはそうではないと言い張ることもできるわけで、正体を当てられることは致命的ではありません。とらぶるエイリアンずではこの正体あてや正体隠しに多くルールが割かれていて、そこを中心として遊ぶと楽しそうです。
その他おもしろいと思ったところは、とらぶるエイリアンずではPC同士の利害が衝突するところです。あるPCにとってのシナリオ上の目標が他のPCにとっての敗北条件だったりしてしまいます。PCおよびNPCのエイリアン達は4つの陣営に分かれます。防衛、支配、殲滅、独自です(今ルルブが手に届かないとこにあるんで言葉違うかも。違ってたらあとで直します)。
自分が防衛側でなければ、仲間達より今戦おうとしている敵のほうが自PCに近しい存在であることはままあるわけです。自分がマジョリティならマイノリティをつぶし易く、サーチ&デストロイすればいいわけですが、自分がマイノリティっぽいときには隠れたり騙したりしながらなんとか逆転を狙うという戦略になります。
そういえばWiiで自分がマジョリティなのかマイノリティなのかクイズで判定するゲームがあったと思いますが、パーティ内でマジョリティになる(またはマジョリティのふりをする)っていうのは、参加者毎に戦略が全然異なってしまうという意味ではかなり難しいゲームです。知略を駆使する必要がありそうですね。
リプレイを読んだらすごくおもしろそうに思えてついルルブを買ってしまいました。このゲームはGMにメモを渡して秘密の会話をしまくるんですが、案外オンセ向きかもしれませんね。オンセなら秘密の会話をすることがたやすいので。
リプレイも楽しくてオススメですが、トラブルエイリアンず自体が非常に楽しそうであるという印象を得ました。