セッションギミック編(アリアンロッドのシナリオ秘話)

井上(仮)さんからリンクをもらったので、もう少し詳しく追記しておきました。

シティアドは難しいよね…

さて、セッションギミックのお話です。大人数でシティアドをするとき、情報収集→次の展開→情報収集→次の展開…とするのは大変時間がかかります。情報収集をするという行動宣言の具体的な方法が千差万別すぎて、思いつくのにも時間がかかるし、GMが対応するのにも時間がかかるっていうのが本質的な原因だと思います。

そこで、よくやられるのは選択肢をしぼらせる方法です。アリアンロッドではきくたけのリプレイ*1が印象的でした。

敵と競争しつつ何かを集めるギミック

今回僕はダブルクロスのトワイライト2*2を読んだばっかりで印象深かったので、そこで使われていたギミックを真似ることにしました。敵方と複数のものを奪い合い、何個集めたかで最終戦の有利不利をきめるというギミックです。
このギミックの利点はまず行ける場所が明確なので、シティアド特有の選択肢が広すぎて思い浮かばなかったり、絞るのに時間がかかる問題を回避できます。
ミドルフェイズの行動をもっとも抽象化するのは”××について調べる”の判定難易度を示して、ダイスを振らせることだと思いますが、それだと運のみとなってしまいます。それを味気なく感じる人も多いでしょうから、PLの知恵を試す部分も作っておくのが得策かと思います。詳しくはトワイライト2のリプレイを読んでみていただければ分かるのですが、全部回るのは大変という難易度にしておくと、どこにいくのかという選択に優先順位をつけなければならなくなり、PLの知恵が試されます。ここでせっかく目標を複数個にしたのに全部まわらなければならないとなると、それはそれで一本道になってしまうので注意が必要ですね。行く前に軽く情報を与えておくと、自分にとって有利な判定ができる場所かどうか考える知恵も試せるのでそれもお勧めです。さらに、複数にしておくと判定が失敗しても致命的にならず、セッションのバランスが安定するってのもあります。非常にいい方法なのでぜひ試してみてください。

で、これを真似ることにしましたが、そのまんまじゃ面白くない。アリアンロッドでも火水土風光闇の6属性あるのですが、それを直接生かすのはやめにします。シナリオ背景を作るために神話をいろいろ集めていたのですが、その中でエジプトの神話でオシリスが屍を集めて復活するという話がありました。”体の部位を集めてまわるのなんておもしろくないか”って思いつき、PCと敵方で魔人の体を競争して集めるというギミックを思いつきました。さらに、体の各所を奪い合う際、部位が頭だったら知力で勝負とか、右手だったら攻撃力で勝負とかそういう違いをつけやすく、いいアイデアなんじゃないかなぁと思いましたね。また最終的な局面で右手がPC側にあれば攻撃力が下がるなどその辺の応用もしやすいです。

新感覚リドル

この頭の部位を得るシーンで、ちょっとおもしろいリドルを使ったので紹介しておきます。リドルで困るのはほんとにパズルにしてしまうとPLの能力しか問われず、PCの知力の差が反映できないところです。一応パズルやるためにあつまったんじゃなくTRPGやるために集まったんだからPLの能力だけで決まるのは避けたいなぁって思ってました。それでいろいろのサイトを見て回ったりしたんですが、これといっていいものは思いつきませんでした。

うんうん、うなりながら考えていたのですが、Aの魔法陣で、PLが3回ぐらい質問すればGMの想定しているものが分かるって話*3をふと思い出しまして、今回はこれをリドルに応用してみることにします。

具体的には、GMが想定しているアリアンロッドのエネミーをPCが質問していくことで当てるというリドルです。

PC 「あなたの分類はなんですか?」
謎エネミー 「動物だな」

たとえば以上のような感じ、この質問と回答を繰り返して謎エネミーの名前をあてます。
質問できる回数をPCの知力と対応させれば、PL力ではなくPCの能力値もゲームに生かすことができます。

実際やってみたところ、ちょっとGMが失言をしてしまって、二つ目の質問にして正体が暴かれてしまいましたが、やりようによっては面白くなると思うのでぜひお試しあれ。