花と蛇 elf 原作 団鬼六

これは面白かった。


実は僕は最近痴漢者トーマスを探していたのだけど
見つからなくてついこっちを買ってしまったという経緯がある。


なぜ痴漢者トーマスを探していたのかというと
トーマスの体験版をしてエロシーンをマウスを動かして攻略していく
ゲームシステムにはまったからだ。


実は花と蛇もそういうゲームシステムになっている。
そうはいってもこのへんは痴漢者トーマスのほうが少し上かと思わなくもない。
トーマスでの乳をドラッグしたときのあの変形具合は感動ものであるのに対し、
花と蛇のタイミングにあわせてクリック、押しっぱなしを繰返すのはそんなに燃えない。
タイミングを表す綱ばっかりに意識が集中してしまい、グラフィックと操作との関連が薄い。


しかし、全体的にはさすがにelf。団鬼六の世界をよく表現しているのではないかと思う。
このゲームには団鬼六の原作の一巻(加筆修正版、非売品)がついてくるが、
ゲーム前にこれを読んだだけで、一気にひきこまれた。
昔風の言葉遣いでわからないことが多々あったが、わからずとも卑猥性を高めているのは間違いない。
エキスモーでは雪を表す言葉がたくさんあるという。
エロもいろんな言い方をシチュエーションにあわせて遣っていくと
盛り上がると思う。
余談だが、あとがきを読んで団鬼六があまりに普通の人なのに驚いた。
もっと縄師みたいな職人気質の人かと思っていた。
その団鬼六のというかその時代の退廃的な雰囲気がゲームによくあらわれていてよかった。


縄師、調教師は職人気質だといったが、これは今までの調教ゲーに足りない要素なんじゃないかと思う。
縄の歴史、張型の歴史、そういったものをあまりに軽視して、努力もせず、すぐうまく縛れるようなエロゲーはお手軽だが、大事なものを見失っていると思う。



ゲームのほうでは小説で分からなかった言葉遣いの意味が載っていたので嬉しかった。
絵も綺麗だし、(トーマスには少し劣っていたとしても)調教の攻略自体は楽しかった。


なかなかお勧めの作品と言える。







最後にちょっとネタバレとなるが
背徳感は自分が悪いことをしてるという感がないと生まれないと思うが、
最後に自分が正当化されてしまっている気がする。
それはいまいちなんじゃないかなぁ。