θ(シータ)―11番ホームの妖精 籘真千歳, くらぽん

θ(シータ)―11番ホームの妖精 (電撃文庫)

θ(シータ)―11番ホームの妖精 (電撃文庫)

先日、スワロウテイル人工少女販売処を読んで、籘真千歳のことが気になったので遡ってデビュー作を読んでみたしだいです。

まず、SF的なアイデアが面白いと思いました。高次元時空からの影響を考えるのではなく、低次元時空への圧縮というのにはやられました。

ちょっと気になったのはイラストレーターのくらぽんですが、絵が下手なんじゃと。。。いやすげー下手くそである僕が言うのもなんですけど、足を組んだ博士の挿絵のデッサンが狂ってませんかね。

それと人物描写がちょっと微妙かなぁと思うところもあるんですが(たとえば義経がTBの過去を語るシーンとか何も仲良くもない人にするのは不自然なのではないでしょうか。ただTBの過去を描写したいという作者の都合から語らせているだけではないでしょうか)、やっぱり世界観やSFのアイデアがそれぞれ面白く、良い作品だったと思います。

最近僕はこうして読んだお話をテンプレート化してTRPGのシナリオ作成に利用することに興味があるのですが、今回の話で言えば、以下のような話になるのかなぁと思います。でももう少し整理しないと話の論理展開が微妙かな。

  1. 何かしら思想的な対立があり、二つの派閥でもめている
  2. その二つの派閥にとって重要な人物が特にどちらの思想にも組しない主人公のもとへやってきて両陣営から妨害をうけ被害者になる
  3. その被害者を助けるために両陣営と対立する