ダンジョンズ&ドラゴンズ ダンジョン・マスターズ・ガイド第4版

ダンジョンズ&ドラゴンズ ダンジョン・マスターズ・ガイド第4版 (ダンジョンズ&ドラゴンズ基本ルールブック)

ダンジョンズ&ドラゴンズ ダンジョン・マスターズ・ガイド第4版 (ダンジョンズ&ドラゴンズ基本ルールブック)

あのFEARゲー、マンセーのacceleratorがダンジョンマスターズガイド(DMG)のレビューとは!なんて驚かれる方もいるかもしれません。でもまぁ僕はFEARゲーばっかり遊んでるわけでも、D&Dを特に避けていたというわけでもなく、単にルルブを集めるのが大変そうだし、誘われたことがなかったので今までは触れる機会がなかっただけの話です。

今回ネットの感想で、他のシステムをやるときにも役に立ちそうなことが書いてある*1と聞いたのでDMGだけ買ってみた次第です。確かに評判通り、配慮すべきことが大変よくまとまっていて感心しました。

僕なんかはD&Dというとキャラもガチに作って、戦闘時に戦術を重視したような遊び方を思い浮かべるのですが、それ以外の遊び方にも配慮してあって懐の深さを感じました。例えば、プレイヤーの嗜好を細かく分類して*2DMはそれらの嗜好をもつプレイヤーにどういう対応をとったらいいのかアドバイスが書いてあります。すばらしい!また、GMのスタイルなんかもよくまとまっていて、自分がどういうスタイルなのか把握するのに役立ちます。

このDMGは本当に至れり尽くせりでGMをするとき本当に助けになりますね。僕がいままでGMをしてきた中でいろいろ困ったことに遭遇しましたが、それに対する指針が詳細に書かれています。モンスターがどういう方針でPCを攻撃すればいいのか、リドルの作り方、情報の与え方などです。これもすばらしい!

さてさて、いろいろ褒めてきましたが、多少残念なところもあります。それは書かれていた内容が僕にとってそこまで新鮮なものではなかったことです。プレイスタイルとかGMのスタイルとかいろいろあるのはもちろん分かっているし*3、注意として書かれていることの大半はなんとなくそうだなーって思ってきたことでした。たとえばアドリブにおいて”まず肯定せよ”という項目がありますが、これはインプロにおけるイエス・アンドのことですね*4。ルールの議論に関しても、FEARのゴールデンルールでだいたいOKです。DMGのほうがちょっと詳しいしいろんな場合にも対応できそうですが。

書かれてること一つ一つがわりと常識的なことだったので、学習的な意味で残念ではあったのですが、そうはいってもこれだけのことが一冊にまとまっているというのは利便性があり素晴らしいと思います。たとえ他のシステムのGMをやるときでさえ、前日はDMGを一通り読んでからセッションに臨みたいと思うぐらいでした。