シャドウラン 4th Edition リプレイ ストリートの天使たち  朱鷺田祐介, えいわ

シャドウラン 4th Edition (Role&Roll RPGシリーズ)

シャドウラン 4th Edition (Role&Roll RPGシリーズ)

買ったもののまったくルルブを読めていないシャドウランのリプレイです。

これは、なかなか新しいというか古いというか…ちょっと普通のリプレイと感覚が違いますね。

よくルルブに”○○の判定はこうやってする”みたいなコラムがあるじゃないですか、ほぼ全編、この勢いです。

もちろんシャドウランらしいシナリオのなかで、判定例があるのですが、判定の仕方の解説がかなり細かいのでついそういう印象を抱いてしまいました。

シャドウランっていうのは”物理”と”ネット”と”アストラル”、判定が3系統ありまして、それぞれ覚えることが少し違うんですね。いまどきのシステムと比べるとちょっと判定が重たそうです。まぁそれがシャドウランの魅力なんだと思いますけど。

で、このいろんで複雑な判定系のうまい扱い方の例が必要なんじゃないかって意図で書かれたリプレイのようにおもいました。ひさしぶりにごっついルールなのでこういうルールが好きな人にはオススメかも。…ってそのへんはリプレイ読んでじゃなくてルルブ読んで紹介しようぜ!と思う。ただ、ルルブもぶあちいからなぁ…。

あと、ちょっとルール以外のことも書きましょう。シャドウランの魅力は特徴的なサイバーパンクの世界観にもあります。今回はテクノマンサーというネット環境への干渉に目覚めた新人類のPCがいて、ラン(ミッション)自体も、それに関わるものもあります。ネット環境から現実への影響などを視覚的に思い浮かべながら遊ぶと楽しそうですね。
また、この世界ではメタヒューマンと呼ばれる亜人が大量にでてきますが、それらの性質や社会的状況なんかも、いいシナリオフックになりそうでおもしろそうです。

ちょっと実プレイをしない人には、説明がわずらわしいリプレイかもしれませんが、それほどまでにルールの運用例が示され、また世界観もうまく紹介されたリプレイだと思います。実プレイの前にどうぞって感じです。