アリアンロッド・リプレイ・ハートフル 3 迷夢のコントラスト 久保田悠羅

今回はウィルダネスものとコンフリクトもの

毎回毎回、シナリオ傾向を大きく変えるハートフルシリーズですが、今回はウィルダネスもの(野外生活)とコンフリクトものでした。

ウィルダネスものはソードワールドが長い僕にはけっこう親しみ深いですね。マップを移動し、毎日野営や見張りをするやつです。ワンダリングモンスターもでます。

今回はこういうややクラシカルな状況設定のもとに話が展開されますが、その中での小暮英麻のプレイング技術の向上に目をみはりますね。まぁこれはハートフルのリプレイが出る度に言っているんですけどw。語録を集めてみます。

「まだ重量に余裕がありますから、とりあえず持っていきません?」
「怪しいから怪しいって言ってるんですよ。それよりも信用できるんですか?」
「○とかって強い怪物とか出たりしそうじゃない?」
「そっちの方が怪しくない?まず○○○から調べるとか…。」
「その前に【MP】とか回復しませんか?」
「そんな思い出にひたってないで、さっさと情報探しましょ。」
「誰もダメージを受けてないんですよね。まだ○○が行動していませんし、ここは待機します。そうすれば誰かがダメージを受けても≪ヒール≫できますし」
「先に倒せば大丈夫ですよ」

パーティの行動の意思決定とか戦闘の細かい戦術まで意識が及んでますね。これはもう玄人ですね。

コンフリクトものはダブルクロスなんかでよく見かけるかと思いますがPT内、今回はギルド内で利害の不一致が発生するシナリオです。これはメタ視点が問われるんですよね〜。さすがキクタケ氏。うまくプレイしていました。

ちなみに体育祭ネタなので、そういうシナリオをしたい方にも参考になるはずです。

まとめ

わりと短い感想になってしまいました。ウィルダネスものとコンフリクトものにしろ、他のTRPGではよく用いられる形態ですね。その点、前回のミステリアス・タッチシナリオほど驚くべきところはなかったのですが、シナリオの完成度は高く、実際にこういうシナリオをやるときに参考になるような作り方がされています。

アリアンロッドはやや戦闘に特化していますが、もともと幅広い遊び方ができるシステムだと思います。ハートフルシリーズはいろんな系統のシナリオをみせてくれるので、参考にすれば遊び方が広がること請け合いです。