剣神 1―デモンパラサイト・リプレイ 力造, グループSNE
剣神(ブレードデモンズ)〈1〉継承者―デモンパラサイト・リプレイ (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: 力造,グループSNE,今野隼史,北沢慶
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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これはグループSNEでは、珍しい試みが、なされているんですね。社員ではなくゲストを招き、プレイヤーが誰なのか公開しています。その中にはいま快進撃を続ける田中天氏も…w。他のプレイヤーは明坂聡美氏、河村有木生氏、藤沢さなえ氏です。明坂聡美氏は恋風の双葉役の方ですか、うーん見ていたもののいまいちどういう声だか思い出せないw。まぁ僕が明確に思い出せる声は若本ボイスとか超メジャーなところだけですがw。
デモンパラサイトとダブルクロス
僕の興味はダブルクロスとデモンパラサイトの差はどのへんにあるのかなぁ〜ってところだったのですが、ストーリーラインだけでなくルールの解説もよくなされていまして、雰囲気がよく分かりました。
まず共通点から述べますと、現代異能ファンタジーで、侵蝕率(デモンパラサイトでは衝動)の管理があり、行き過ぎると理性を失うというところです。
次に相違点ですが、戦闘まわりが大きく違いそうですね。ダブルクロスはダイスの振りかたも特殊だし、資源管理としてはHPとかもありますが、基本的には侵食率の一元管理です。デモンパラサイトの戦闘周りはもう少し普通のTRPGによせているようですね。HP(エナジー)の管理の方が主って感じでしょうか。
成長システムはなかなかおもしろく、あるクラスの中で方向性を選んでいくというCRPGではよく見ますがTRPGでは珍しいタイプですね。
もう少しダブルクロスとの違いを述べておくと雰囲気でしょうか。衝動表に微笑(くすぐったくて行動できない)などもあり、ダブルクロスがシリアスよりだとしたらおもしろさよりといえるでしょう。
ストーリーなど
さて、ルールはともかくお話ですが、これだけのプレイヤーを集めておもしろくならないはずがないwさまざまな局面で天さんのうまさが目立ちますが、みなさん良い味をだしていますね。藤沢さなえ氏演じるかえでの口調はなんとなく萌えますw。シナリオは日本神話を元にしたものですが、日本神話って案外盲点でよく知らないんですよね。僕も興味をもっているところでシナリオを楽しめました。
あと、挿絵(今野隼史)がポップな感じでいいですね。
以上で述べたとおり、デモンパラサイトとダブルクロスとの差を知りたい方にはオススメの一冊です。ダブルクロスの戦闘に不満がある方は、是非読んでみるといいのではないでしょうか。
他の方の感想
キャラクターやシナリオの特徴を丁寧に解説なされています。
リプレイの書き方を工夫すれば、もっとおもしろいものになったのではないかというご意見。
実プレイをされている方の、ルールに関するつっこみや発見。
個人的雑感
今回のGM、力造氏は初めて個別導入をしたらしいのですが、確かにちょっとこなれない部分がありました。シーン制を念頭において本作をみると、オープニングが一人で2シーンになってしまっている人がいます。僕は個人的には個別導入はするにしてもさっさと終わらせるほうがシーンにでれない人がたいくつしなくていいと思っています。オープニングでは何をしたいのかっていうことをもうすこし明確にして、それをやったらあとは自由に動きましょうって形のほうがよかったのではないかと思いました。
とはいえ、本書ではオープニングでもさまざまな事件が起こり、人を退屈させない工夫もなされていましたので、全然ダメという評価でもないのですが…。
あと本作ではFEARでいう”今回予告”の代わりに”事前説明”というものが用いられています。今回予告よりも、事件の背景を説明する意図が強い道具だと認識してます。事件が込み入ったものの場合、こうやって事件のポイントを抑えておくのもいいかもしれませんね。
ただし、今回予告っていう名称はアニメとかドラマをみていれば、どういう種類の情報なのかイメージがわきやすいですが、事前説明はどういう情報なのか分かりにくい部分があります。事前説明はPCに対する情報ではなく、PLに対する情報だということを強調してくれたほうが分かりやすいと思いました。
*1:このフレーズ、ユメさんのとこで使われていましたけど気に入ってしまいました