追憶の宴―ダブルクロス・リプレイ・アライブ 矢野俊策, F.E.A.R
追憶の宴―ダブルクロス・リプレイ・アライブ〈2〉 (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: 矢野俊策,F.E.A.R.,しのとうこ
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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僕は前回の覚悟の扉はあんまりピンとこなかったのですが、今回のリプレイはおもしろかったですね。
本シリーズの狙い(前置き)
今回のシリーズのコンセプトはなんなんでしょう。とりあえず、今までのリプレイのシリーズを振り返ってみましょうか。
シリーズ名 GM 特徴 参考記事(リンクになっています) 無印 きくたけ ダブルクロスの紹介 無印 ヴァリアント 矢野俊策, 稲葉義明 追加ステージの紹介 ヴァリアント オリジン 矢野俊策 「子供が大人になる」ことがテーマドラマチック オリジンまとめ トワイライト 田中天 ウィアードエイジの紹介 ダブルクロスの可能性 トワイライト1巻トワイライト2巻
こうしてまとめてみると、新ステージの紹介目的以外のものは無印とオリジンがありますね。
それらとの差別化はどのようにしていくのでしょうか。本シリーズのテーマを整理してみましょう。
話数*1 タイトル テーマ Case01 変貌する世界〜Fall on〜 何も知らない主人公がレネゲイドの力に覚醒する Case02 銀色の瞳〜Elixir〜 ジャーム化 Case03 色あせぬ面影〜Afterglow〜 タイタス Case04 求めるモノ〜Get Over〜 ジャーム
Case01の”何も知らない主人公がレネゲイドの力に覚醒する”というのが本シリーズのコンセプトを端的にあらわしています。レネゲイドになじんでいない主人公を用意することで、ダブルクロスの世界になじんでいない初心者の読者も、楽しめるようにつくってあるそうです(覚悟の扉のPREPLAYより)。また、こういうPCを実際にやるのは難しいのでしょうね。ダブルクロスの熟練者には、そこをみてくれということでしょうか。
要するに、”初心者にも熟練者にも読んで欲しいリプレイ”としてこういうテーマ設定になっているそうです。
本題
最近前置きが長くなってしまいますね…。文章が長くなるいかん傾向です。まぁそろそろ本題に入りましょう。
追憶の宴では覚悟の扉でレネゲイドの力に目覚めた七村紫帆がオーヴァードとしての生き方の厳しさにぶちあたり、成長をとげていくという内容です。
新キャラのマッドサイエンティスト千城寺薫(PLかわたな)のおもしろさや九条柳也の妹、ミナリと紫帆の文化祭など、見所満載ですね。クライマックスでの戦闘にも工夫があります。
ダブルクロスらしさと、初心者への配慮そしてエンターテイメント性。どれも楽しめる一冊だったと思いました。
*1:Case01およびCase02は前卷の覚悟の扉のほうに収録されており、今回の追憶の宴にはCase03およびCase04が収録されています。