想望のメモリアル 久保田悠羅, F.E.A.R
想望のメモリアル―アリアンロッド・リプリイ・ハートフル〈2〉 (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: 久保田悠羅,F.E.A.R.,bomi,菊池たけし
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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実はこのリプレイはスルーしようかなぁって思ってたのです。なぜなら学園を舞台にしたセッションをする予定がないからですw。最近はSNE作品も含めて実にたくさんのリプレイがでてきますからね。さすがに自分と関係が薄そうな奴はスルーしないとお金が足りません。1巻はものめずらしさから買いましたが、まぁ傾向も分かったので、必要になったら買えばいいかと思ってました。あとで感想を書きますが、ダブルクロスのリプレイも同時発売なので、矢野俊策の信者としてはそっちに期待かなぁと。
しかし、ふぃあ通を聞いていて、この考えを変えました。
このリプレイではなんと…ミステリータッチシナリオを扱うというじゃありませんか!
僕はひぐらしをやっていてふと思いついてTRPGを再開した口で*2、もともと推理ものをTRPG形式でできないかなぁという動機を持っていました。
しかし一方TRPGを再開してみると、推理物は非常にマスタリングが難しいことに気づき、シナリオを完成させることもないままいつしか推理ものをやること自体を諦めていました。これは買ってから知ったのですが、本書にはミステリータッチ・シナリオの作り方という付録までついていて、本編で使われている手法や気をつけなければならないポイントを解説してくれています。いたれりつくせりです。
そういえば紅茶さんのところでTRPG圏に関する考察がありましたが*3、まぁこうやってブログでTRPGの話題を話し合う人たちにとっては、各自でそれぞれの話題を述べているより、なにか共通なテーマをもってそれに言及しあったほうがおもしろいよねって話だと思っています。いろんな国家になぞらえるネタはおもしろいですねw。
というわけで、ここ半年とか1年ぐらいはがんばって推理ものシナリオをやってみませんか?みなさま。そんなもんいきなりやれといわれても大変だろうから、あんまり慌てずだらだらと。僕も一度は諦めたシナリオを見返してみようと思います。
本編感想
さてさて、前置きはともかく本編の感想に入ろうと思います。
僕は特に第四話(前巻から続いているので。本書では二話目)が面白くて、推理もののひとつの理想の形だと思いました。
それではあとは具体的な話になるのでネタバレ注意ってことで。
黄金騎士と神の娘
魔法陣
地図出してピンを使いだしたら魔法陣ネタ。これはかなり常識な気がしますね。螺旋とかもありえると思います。どの図形になるかは分からないようにしておいて、その図形が何なのかによって行く場所が変わるとおもしろかったかも。魔法陣にしろ螺旋にしろどうせ真ん中が怪しいですなw。
奪われたもの、取り返したもの
これはいいシナリオだと思いました。まず倒叙物*4なところが凝ってるし、なおかつラストではちゃんとPLにも驚きがあるようなシナリオになっています。これは推理もののひとつの理想の形でしょうね。非常に面白いリプレイでした。
*1:第一弾の感想はこちら 聖雪のキャンパス―アリアンロッド・リプレイ・ハートフル (富士見ドラゴンブック)
*2:ひぐらしのなく頃にと新しいゲームの可能性 - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む
*3:http://d.hatena.ne.jp/koutyalemon/20070309/p1 http://d.hatena.ne.jp/koutyalemon/20070310/p1