アルシャードガイア ルールブックとリプレイ

アルシャードガイア リプレイ 明日へのプロファイル (ファミ通文庫)

アルシャードガイア リプレイ 明日へのプロファイル (ファミ通文庫)

アルシャードガイアのルールブックとリプレイも購入してみました。

最近、真面目にシナリオ作ろうかと思っていまして(いままでのは真面目じゃないのか!?)、ちょっとセッションを解析してみようかと思います。アルシャードガイアのルールブックにはシーン制のシナリオをどう作るのかプレイエイドがつけられており、親切ですね。【】の中はクエストを意味します。Climax Phaseではやることは一つだし、Ending Phaseは後日談だから簡単。一番難しいのはMiddle Phaseをどうするかということになります。今回はMiddle PhaseやOpening Phaseに着目してシナリオ解析しますよ。


もうネタバレ中のネタバレなので読んでない人は気をつけて!

第一話「封印の門」

Preplay

  1. セッション開始
  2. 今回予告&ハンドアウト
    • 茉莉→桧森かなた
    • 恵 →茉莉の父
    • クアドラ→恵
    • ディーン→立科沙耶
  3. キャラメイクとコネクション
    • コネクションは茉莉→恵→クアドラ→ディーン→茉莉
ハンドアウトの考察

まとめると
クアドラ→恵→茉莉→ボス
ディーン→中ボス
このハンドアウトから、恵(&クアドラ)と茉莉がさっさと会い、戦いの中でディーンと共闘すればよさそうなことが分かる。実際のリプレイでもそういう展開になっているが、桧森かなたと立科沙耶はこの時点でボスと決まったわけではない。この結末を読みきったようなシナリオ展開はPL技術なのだろうか。

クアドラ、恵、茉莉に関してはハンドアウトと逆方向にコネクションが結ばれていて双方向になっている。

Opening Phase

  1. 茉莉
    • PCの立場の紹介、ハンドアウトの桧森かなたと出会う【今の生活を守る】
  2. クアドラ
    • PCの立場の紹介【星のシャードを導く】
    • PCの立場の紹介、クアドラと恵、出会う(クアドラのハンドアウトは恵)【一人前になる】
  3. ディーン

Middle

    • 恵、クアドラ、茉莉出会う(恵のハンドアウトは茉莉の父、茉莉の父とも出会っている)
  1. ディーン
    • 全員集合、クアドラ情報収集、戦闘
  2. 茉莉
    • 茉莉ハンドアウトの桧森かなたと会う
    • 茉莉、恵、クアドラ 生徒の暴走を目撃
  3. ディーン
    • 生徒の暴走を止め球体を得る
    • ディーンハンドアウトの立科沙耶に会う(二度目)
  4. クアドラ
    • クアドラ、情報交換を提案、全員登場
    • 敵の正体判明
    • 方針相談
    • ロケーション使用 青い球を集める
  5. マスターシーン
  6. 茉莉
    • 茉莉、桧森かなたと接触、怪しげな気配
  7. ディーン
    • ディーン、立科沙耶と接触、敵の出現 全員へクエスト【学校を守る】
  8. 茉莉
    • 桧森かなたと接触、クライマックスへ
OpeningからMiddle Phaseの考察

Middleの2までは全員出会うという方針か。2では茉莉がディーンに会いに行くことを提案。茉莉→ディーンではコネクションもハンドアウトもないけど、新米クエスターを先輩クエスターに紹介するというのは自然な行動。
3からは敵の影が見え始める。Climaxへは9のディーンと立科沙耶の接触を起こせば移行できる。このシーンの作成はマスターの意志でいつでも起こすことができ、シナリオの制御を容易にしている。
クライマックスに移行するまでにMiddle PhaseでPCが何をするのかが問題。ここではボスの桧森かなたの印象付けとクライマックスでの敵の強さを左右する青い球体の処理が求められている。青い球体の処理はボスの強さが変わるが成功しても失敗してもいい処理。こう考えるとお手本のようなシナリオ構成だということが分かる。
茉莉や恵を中心に話が進み、クアドラは情報収集の要、ディーンはにぎやかし?こういった役割分担で話が進んでいく。

Climax

    • 戦闘

Ending

  1. ディーン
  2. 茉莉
  3. 恵とクアドラ

第二話「蒼き星、黒き太陽」

Preplay

  1. 今回予告とハンドアウト
    • 茉莉→茉莉の父
    • 恵、クアドラ、ディーン→ボス
  2. コネクション
ハンドアウトの考察

実はこのシナリオ、茉莉の父がヒロインの立場でボスと敵対し狙われている。よって基本的には全員一丸となってボスと戦おう!というハンドアウトである。
コネクションは結びなおしているが前回のセッションで4人は知り合い同士になり、ある意味双方向のコネクションが結ばれている。ここでは関係の変化のみ重要。

Opening Phase

  1. 茉莉
    • 茉莉の父との思い出(回想)【保留】
    • ボスに殺される夢【自分の力の意味を知る】
  2. クアドラ
  3. ディーン
    • 演出上ボスと戦い倒される【隻腕の男を倒す】
Opening Phaseの考察

順調にハンドアウトを消化。
恵と茉莉はクエストが特殊。

Middle Phase

  1. 茉莉
    • 茉莉、恵、茉莉の父で出かけて山の上から街を見下ろす
  2. ディーン
    • ディーンがクアドラと情報交換、クアドラ、敵について情報収集
    • 一度戦闘、恵が狙われていると判明 茉莉クエストを得る【恵を守る】
  3. クアドラ
    • 門について情報収集 恵(星のシャード)の力が判明 茉莉の父とボスの因縁明らかになる
    • ボスに襲われる、茉莉の父が助けに入るが負けて捕まる
  4. ディーン
    • 全員集合 茉莉の父が助けに入るが負けて捕まっていることを知る
  5. 茉莉
    • 父を救出
  6. ディーン
    • ボスが門のところにいると知る
    • 逃げるか戦うか選択を迫られ、戦うことを決定
Middle Phaseの考察

当然重要になってくるのは茉莉と恵が戦うことを選択すること。これがないとClimax Phaseに移行できない。そのためにやらなくてはいけないことは茉莉と恵に関してそれぞれある。恵に関しては自分の力を知り、その重要性を知ること、知らないと恵が戦うことを選択する決意が軽くなる。茉莉に関しては父とボスの因縁や父の想いを説明すること。Middle Phaseではシーンはそれらを達成するために割かれている。

葛藤シナリオ(って言葉があるのかどうかは知らないが)では決意、決断、選択が求められる。その葛藤で必要なMiddle Phaseのシーンは決断の重要性を高める情報や、決断を迫る状況だろう。今回のシナリオはその1例を示している。

Climax Phase

  1. 茉莉
    • 戦闘【それぞれの世界を守る】

Ending Phase

  1. ディーン
  2. 恵とクアドラ
  3. 茉莉