A君(17)の戦争 豪屋大介

【複数巻セット】A君(17)の戦争　1?9巻セット〈豪華特典版〉 (富士見ファンタジア文庫)

異世界で戦争をする話だが、わりとまじめに戦争を捉えている作品で面白い。日本でも集団的自衛権の問題が浮上するなか、今読むとなかなかタイムリーかもしれない。ちなみに僕は戦争に対して著者とは違う考えを持っていて、思想に共感できるからこの本を推すのではないことを断っておく。

この作品は面白いが問題なのは未完であることだ。しかもシナリオが盛り上がった良いところで終わっていて、もやもやする。作品の重大な謎が解明されていないし、今後解明される見込みはほとんどないだろう。ただ、それを踏まえても、深刻な話題を取り扱った珍しい作品であり、読む価値はあると思う。