ChuSingura46+1 Inre
- 出版社/メーカー: インレ
- 発売日: 2013/11/29
- メディア: DVD-ROM
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忠臣蔵を題材にしたエロゲなのですが、大変面白かったです。
熱い展開にもその歴史的考察にも心打たれました。
昨年発売されたのエロゲの中でも、秀逸のシナリオだったと思います。
以下はネタバレ感想です。
では始めます。
本作品は5本のシナリオから成り立っています。
前半3シナリオはそれぞれ大石内蔵助、堀部安兵衛、大石主税をヒロインにしたもので、亡き殿の無念を晴らすサムライの熱い話となっています。これはこれで大変おもしろかったです。
次の4シナリオ目はなんとそこから逆転して、吉良上野介の家臣の清水一学がヒロインになります。これは清水義範『上野介の忠臣蔵』を参考にしているのかもしれません。
忠臣蔵 - Wikipediaで挙げられている他の作品にもありますが、浅野内匠頭と吉良上野介の因縁などは謎があり、忠臣蔵は様々な解釈が可能な面白い素材なようです。本作でもこれを単なるあだ討ち劇と捉えず、さまざまな側面から見せてくれる展開には心躍りました。
話は跳びますが、このゲームをやりながら靖国神社の参拝問題なんかにも思い当たりました。今回の話、吉良側から見れば赤穂浪士が英雄として祭り上げられるのに問題を感じるでしょう。歴史は当事者の思いとは別に、後の世から求められる解釈を押し付けられる場合があるので注意が必要かと思いました。靖国神社の問題も先祖を敬う気持ちを大切にするという側面と歴史上戦犯が必要であった経緯が混じっているので問題が生じているのかと思います。こうした思いを諸外国に分かってもらうのは難しいので、公には参拝してはいけなくて、私人としては参拝してもOKですが、それでも騒ぎにならないようこっそりと行って欲しいところです。
まぁそれはともかく、このChusingura46+1は歴史物として大変面白かったですね。