不動カリンは一切動ぜず 森田季節

不動カリンは一切動ぜず (ハヤカワ文庫JA)

不動カリンは一切動ぜず (ハヤカワ文庫JA)

アマゾンで見ていたら人気らしいので興味を持ってちょっと調べてみると著者がベネズエラ・ビター・マイ・スウィートやプリンセス・ビター・マイ・スウィート*1の人だと分かりまして、それは面白いに違いないと購入した次第です。

本書は様々な作品のオマージュが見れます。グレッグ・イーガンの"道徳的ウイルス学者"の後の世界(といってもウィルスの詳細は違う)のような設定、伊藤計劃の"ハーモニー"のような管理社会と百合的な雰囲気、舞城王太郎の"阿修羅ガール"みたいな宗教性などなど、そういう過去に読んできて作品の記憶が蘇るような一冊でした。なんか谷川流の"涼宮ハルヒの憂鬱"もちょっとでてきます。

全体的には女の子が頑張るお話で読後感もよく、気楽に読める一冊です。