TRPGのシステム作りが目指すところ

はやぶさの作成.運用などが再現できるような、Project X TRPGが作りたいなぁ(遊びたいなぁ)とつぶやいたところ、nacky7さんから思わぬコメントをいただきました。

このお題には思いのほか悩まされることになった。
現時点でぼくは否定的な考えなんですよ。できる、できない、ではなく、たぶんできるけど、そっちを目指すのはダメなんじゃねーの派。完成された物語を繰り返し再演することにRPGを用いる意味があるのじゃろうか?
http://d.hatena.ne.jp/nacky7/20100918#p1

面白い観点だと思います。

これってTRPGシステム作りで常に問題になるところではないでしょうか。指輪物語が遊びたいからD&Dを作る(遊ぶ)のになんか違和感あるってことですよね。

TRPGのシステムの目指すところってある固有の物語を再現することではなくて、その背景にある法則を抽象化して、1例としてその物語が再現されるようにすることですよね。

Project Xってどういう物語なのか。不断の努力で困難を解決する話として抽象化するなら、Aの魔法陣みたいに行為判定をしてポイントをかせぐ形式になるでしょうし、どんな困難にであってもへこたれない人間の話として抽象化するなら、やる気をHPに見立ててなにか失敗ごとに減らしていくようなシステムが考えられます。

Project Xって感動できる話ですが、一言でいってどういう話なのか?っていう抽象化を一つ挟まらないとTRPGシステムにはならないんじゃないでしょうかね。


ところで、これ書いててなんか既視感が。。。どこかで誰かが議論してましたっけ、これ。

自分が忘れないように追記

Project X的な話の特徴として以下も重要と思われる。

  1. 支えてくれる人
  2. 成果が出る前にこの世を去ったり業界を去ってしまった人の遺志
  3. やってみるまでその偉業がどれほど難しいのかわからない

参考になりそうな物語

  1. 天地明察 冲方丁 - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込むまさにProject Xを小説にしたような物語
  2. スマガ Nitro+ - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む,All you need is kill 桜坂洋 - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込むループもののテーマは”諦めたらそこで試合終了”ということではあるまいか。
  3. 神様のパズル 機本伸司 - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む秀才の苦悩
  4. クドわふたー KEY - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む開発に人命がかかると熱い