うちのメイドは不定形 静川龍宗, 森瀬繚, 文倉十

うちのメイドは不定形 (スマッシュ文庫)

うちのメイドは不定形 (スマッシュ文庫)

いわゆる萌えクトゥルフというジャンルに属する本だと思いますが、意外に正統派で面白かったという印象です。

まぁ僕はデモンベインからクトゥルフに入門している軟派な人間なので、何が正統で何が異端かうまく判別できてないのかもしれませんが、少なくともニャル子さんシリーズよりはクトゥルフものとしてまともなような気がします。クトゥルフ解説本を描いている森瀬繚が原案ですので、そういった雰囲気になったのかと思われます。

人外との交流もののシナリオとして力強い王道な出来で読後感も良かったです。

参考資料

さて、本の感想は以上なのですが、この本を読んで思いついたことがあります。TPRGのシナリオとしても、萌えクトゥルフしてみたら良いんじゃないかということです。こうした話の初出は沙耶の唄でしょうか。

ヒロインの正体はSAN値が下がるような存在でして、その正体を表しかねないイベントを盛りだくさんにするんですね。それでエンディングまでにSAN値を下げずにちゃんと付き合えるかみたいなシナリオ、ありだと思うんですよね。恐怖で最後まで付き合えず逃げることになってもそれはそれで面白いですし、SAN値が下がってもラブいハッピーエンドって可能性もありますね。

沙耶の唄

沙耶の唄

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