氷菓 米澤穂信

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

米澤穂信の作品は日常のミステリがどうこうというより、主人公のやれやれ感がいいですよね。
やれやれ感って意味がわからないかもしれないですけど、要するにめんどくさがりやで自分からは動かない性質のことです。

このやれやれ感といえば、思い出されるのは村上春樹の一連の主人公なのかもしれませんが、村上春樹の主人公の一人称が”僕”ならば米澤穂信の場合は一人称は”俺”であり*1、あんまりフェミニンな感じがせず、すっきりきっぱりしてる気がします。

このすっぱりきっぱりした主人公を使いますと少々悲しい結末にも女々しくない区切りがつき、良い読後感を与えますね。

*1:春期限定シリーズは除く