G線上の魔王 あかべぇそふとつぅ

G線上の魔王 通常版

G線上の魔王 通常版

るいは智を呼ぶを遊んでからあかべぇそふとつぅにはまっています。今回はG線上の魔王について。

魔王と勇者

タイトルでは”魔王”とか言ってますけどファンタジーではなく現代ものです。魔王と呼ばれる犯罪者を追う勇者と勇者の仲間達のお話です。

こういった話では通常は主人公を勇者にすえるものですが、今回ヒロインが勇者の役割を演じます。なかなかおもしろい趣向ですね。パッケージの真ん中の髪の長い娘が勇者です。じゃあ主人公の役割は何なのか…それは大変なネタバレを含みますので、それは実際にゲームをしていただくのがいいでしょう。

先ほど現代ものといいましたが、現代もので犯罪者の魔王を相手にする勇者とは何かといいますと、ミステリにおける探偵がそれにあたります。勇者ハルはすぐれた知略をもって魔王とその犯罪に相対します。この犯罪と推理の応酬が物語を波乱に富んだものにしていますね。

ルート構成の特異性

さて、勇者の仲間、ハル以外のヒロインはどういう役割を持っているかに話を移しましょう。

このG線上の魔王はギャルゲにしてはちょっと変わったルート構成になっています。通常のギャルゲですと、ゲームスタートから共通ルートでの選択肢の選択結果によって各ヒロインの個別ルートにいたり、ヒロイン個別のエンディングを迎えます。一方このゲームでは各ヒロインが順番に魔王の犯罪で巻き込まれていき、その途中でヒロインと親しくなるわけですが、その中でヒロインルートかメインルートかを選ぶ選択肢がでてきます。要するにメインルートがあってその途中で各ヒロインのサブルートに枝分かするんですね。

このルート構成の長所としてはメインルートの後半で各ヒロインに対する思いいれが強くなることでしょう。まぁこのルート構成は以前から行われていた各ヒロインのエンディングをみてから真ルートが現れる構成と似ていなくもないのですが、共通ルートを遊ぶ回数が減りますので中だるみしないという特徴がありますね。

使用されている音楽

魔王についていろいろ述べてきましたが、”G線上の〜”がおいてきぼりでしたね。G線上の〜はもちろんG線上のアリアからとってきています。本作品では”クラシック音楽”がキーワードになっていまして、そもそも魔王というのもゲーテ作詞シューベルト作曲のあの歌の魔王のことですからね。

それで、僕が嬉しかったのはゲーム中で使われている音楽がクラシックの名曲を編曲したものになっていることでした。例えば展覧会の絵とかです。耳に残る旋律で素晴らしいものでしたね。

まとめ

あかべぇそふとつぅのG線上の魔王は登場人物の配置といい、シナリオのルート構成といい、大胆なつくりになっていて、なかなかに楽しめるゲームだと思います。音楽もいいですし、オススメです。