神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ2 貴方と繋がるハーモニー 加納正顕/F.E.A.R. みかきみかこ

神曲奏界ポリフォニカRPG リプレイ2 貴方と繋がるハーモニー (GA文庫)

僕はポリフォニカＲＰＧを重要視しています。原作有のＴＲＰＧシステムの中で唯一成功しそうな雰囲気と可能性があるからです。

原作有りのもののＴＲＰＧというのは原作に詳しい人の間では世界観の解釈で揉めやすく、また原作をしらない人にとっては興味を持ちにくいという問題を抱えています。また原作の展開が終わるとＴＲＰＧとしての寿命もおわるという寿命の短さもなかなか広まらない理由の一つでしょう。

いろいろ問題を抱えているため、原作有りものなんてＴＲＰＧでやらなきゃいいんじゃないかという意見もわかるんですが、もし”原作ものＴＲＰＧは売れない”というのが真実ならＴＲＰＧ市場は他のコンテンツ業界からみてまったく魅力のないものとして映るのではないでしょうか。

いろんなメディアとコラボレートし、もっとも利益の出るところでもうけを出すようなそんな戦略が成立しないとなるとルルブとリプレイだけで売り上げをたたき出さなければならず、なかなか厳しいと思うんですよね。

リプレイは比較的たくさん売ることができるので良い商品だとは思うのですが、本は置き場所に困ります。置き場所さえあれば読むのもそんなに時間のかからないリプレイは全部買ってもいいくらいなんですけどね。

まぁそんな中でポリフォニカはＴＲＰＧとしても成功するかもしれないと思っているんです。ポリフォニカはそもそも原作が変わっていて、複数の著者が一つの世界観を使って執筆するという形式をとっています。これは一つの世界観に複数の解釈を許す構造となっていますので、ＴＲＰＧと親和性がありますね。また、複数のポリフォニカシリーズの中で、今のところ完結した作品はありませんが、あるシリーズが完結したとしても、また別のシリーズで別の展開も可能ということで、世界観の寿命が長いはずです。

クリアーできてないのは、ポリフォニカを知らない人に対する対策でしょうかね。僕が知らないだけかもしれませんが、あまりプレイレポートは上がっていませんし、ニコニコのアイマスリプレイでもポリフォニカはないですよね。

原作有りものとなるとどうしても上に記したような問題点が鼻について食わず嫌いをしてしまうのですが、この意識をうまく変えられないかなぁと思います。