CLAMP学園TRPG

いつものようにニコニコでアイマス動画を漁っていると不思議な動画に出会いました。CLAMP学園TRPGです。このTRPGは普段遊んでいるTRPGとはだいぶかけ離れた形で驚きましたね。

GMいらずのTRPG?

なんていってもGMがいませんw。ちょうど今シナリオクラフトの関係でGMがいなくても良い遊びに興味を持っていたので渡りに船といった感じです。ニコニコのアカウントがない方は、赤字の~userっていうのをクリックしてください。

  1. 【アイマス架空-taleパーティ】 CLAMP学園にアイドルが通う!?1時間目 - ニコニコ動画
  2. 【アイマス架空-taleパーティ】 CLAMP学園にアイドルが通う!?2時間目 - ニコニコ動画
  3. 【アイマス架空-taleパーティ】 CLAMP学園にアイドルが通う!?3時間目 - ニコニコ動画

D

動画を見ると分かりますが、プレイヤーは3つの仕事をします。調停者と記述者と札切者です。調停者はGM的な役割ですが、シナリオを作ったりゲームデザインをするというより、話がこんがらがってわけがわからなくなったとき、話を整理する議長といったところです。話が停滞してきたら強権で物語を進める役割も持っていてこっちはGM的ですが、話が停滞してきたらという条件の下に行われるようですね。記述者は、今までの話の流れを記述する書記みたいなもので、札切者はこのゲームに不可欠な札を切りランダム性を確保する係りです。

ルールブックには書いてありませんが、ある程度時間がたったら調停者を交代しても成り立つ遊びなのではないでしょうか。実は昔は、CLAMP学園に限らずGMが途中で交代するような遊び方もされていたそうですね。そういった遊びは今はあまりされませんが、おもしろい遊び方かもしれません。

ゲームの進行

ゲームは以下のように進行します。

  1. 行為宣言
  2. デステニードロー
  3. 引いたカードのスーツが黒なら事件発生、赤なら変化なし

事件が発生したときにはさらに3枚カードをひいて、ルルブの表から対応する言葉をひろってきます。それをデステニードローがスペードなら不幸になるように、クラブなら単なる事件というように解釈し、起こる出来事を決める、これを繰り返す感じで話は進みます。

たしかにこれならGMやシナリオなしで遊べますね〜。非常に面白かったです。GMなしでTRPGを遊ぶということがよくイメージできない方には非常にオススメのシステムですね。TRPGに対して新しい認識が持てると思います。

ランダムお題作成

このCLAMP学園TRPGですがリプレイもでてますね。関連書は以下のようなものです。Wikipediaを見て購入しました*1

でも、実はこのリプレイでは、GMをちゃんと置いて、GMの決めたお題にPCが絡んでいくというスタイルがとられています。このあたりを見るとやっぱりPLがゲームデザインをするのはけっこう難しいかなぁと思ってしまいますね*2。GMが大きな謎をPCの中に投げ込むほうがTRPGとして機能しやすそうです。

とはいえ、GMが作る謎もランダムで作れるのでGMがシナリオを作ってくる必要はないですし、なんにしろ準備がいらないという意味で軽いシステムですね。

世界観重視

ただ軽いといっても、この遊び方は世界観について大きな合意を必要とする遊びのような気がします。行為のありえる、ありえないについては参加者の中で合意があるほうがスムーズに話が進みそうです。ルールブックがCLAMP学園のガイドブックとして販売されていることも、このことをうかがわせますね。ただ、CLAMP学園の世界観で遊ぶのならば、世界観を知るのにも漫画を読めば事足りそうですが。ところで、僕は良く知りませんが蓬莱学園なんかも似たようなPLが好き勝手動くタイプのゲームと認識しています。こういったPLの権限が強い遊びでは世界観を良く知ることで、共通認識を作ってそれを規範に遊ぶんでしょうね。

ルールが分からなくなったら…PL主導

あと、もうひとつ感心したことはルールについてです。F.E.A.R.製のゲームではゴールデンルールが標準装備されていますが、CLAMP学園の場合には、”ルールが分からなくなったらみんなで協力して調べましょう”という牧歌的な運用が示唆されています。先ほども述べましたがこのゲームはかなりPLの権限が強い…というか調停者に特権があるわけでもないゲームです。もう一つ例を挙げれば、参加者全員が認めるなら行為判定はいらないというルールもあります。こういうゲームを見ると自分の今のスタイルを相対化できるので非常に楽しいですね。

まとめ

CLAMP学園TRPGは、きっとあなたのTRPG観を変える名作ですよ。