ICO-霧の城- 宮部みゆき
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/06/20
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (45件) を見る
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 2004/08/05
- メディア: Video Game
- 購入: 3人 クリック: 137回
- この商品を含むブログ (219件) を見る
PSのゲーム、ICOのノベライズ。
この本には大極宮という小冊子*1が挟まれていましたが、その中で宮部みゆきがロストプラネットやバイオハザードについて語っています。彼女はゲーマー過ぎて親近感が沸きますね。
さて、そんな宮部みゆきがはまったと思われるICO。僕も遊んでいます。Playstation2Bestで買ったので2004年くらいかなぁ。いい雰囲気のゲームだったことはよく覚えていまが、ストーリーなどをくどくど説明せず、読者の想像力で補うタイプのお話だったので、どういう話かと聞かれるとけっこう困る話です。少年イコが少女ヨルダを連れて城を脱出するゲームなのですが、ヨルダと手をつないで敵から逃げるシチュエーションに燃えました。また小動物のようにおどおどしたヨルダを呼ぶとおずおずとついてきてくれるところなんかに感動しました。
今回はそんなICOが小説になってきたわけです。イコにもヨルダにも深い背景がつき、ゲームの情景を思い出しながら、イコやヨルダはどんな気持ちであそこを通ったのだろうと思いを馳せました。
イコの章は冒頭を除いてゲームで体験したとおりですが、宮部みゆきの想像によるヨルダの章はゲームにはない物語なので新鮮な気持ちで読むことができました。彼女の聡明さや優しさに心奪われましたね。
城の情景描写などは混み入っているので、ゲームをやってないと情景が思い浮かばないかもしれません。そのあたりの欠点はあれど、非常に美しい物語で読めばみんなイコとヨルダを好きになるんじゃないかと思います。