おまえ次第 サタミシュウ

おまえ次第 (角川文庫)

おまえ次第 (角川文庫)

さてサタミシュウの三作品目です。二作ではきりが悪かったから三作目を書いたらしいですが、最後まで読むとそのあたりの事情はよくわかります。

ところで、これまたエロい表紙ですね。カバーをつけて読んでるからあんまり意識してなかったのですが。

このブログは知り合いの女性の方も読んでいると知っているので、エロいネタを書くときにちょっと恥ずかしさがありますね。まぁこんなにも動画とか写真とかエロいものがあふれる社会で、エロ小説なんて奥ゆかしい趣味なんじゃないかと思いますが…。しかもこの小説はSMがテーマになっていても、描写などはそういう目的に書かれたものとはかけ離れていますし、実際そういう意味でのエロさはあまりないのですけどね。

本作は前の二作とはだいぶ雰囲気が違っていて、コメディになっているみたいです。今までは御主人様と奴隷の関係性をけっこうシリアスに描いてきたように思えましたが、今回は奴隷に振り回される御主人様の滑稽さに笑いどころがありますね。

本書はコメディ要素が強いため、あんまり物語の分析をしようという気になりませんでした。積み上げた伏線を壊すようなオチのせいで、その伏線を回収するのがちょっと馬鹿馬鹿しいんですねw。もちろんそのオチがこの本の魅力なわけですが。