アリアンロッド・サガ・リプレイ(1) 戦乱のプリンセス 菊池たけし, F.E.A.R.
アリアンロッド・サガ・リプレイ(1) 戦乱のプリンセス (富士見ドラゴン・ブック)
- 作者: 菊池たけし,F.E.A.R.,佐々木あかね
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/08/20
- メディア: 文庫
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本書で一番印象に残ったところは野俊策王子の教育プレイです。なんか〜〜プレイってつけるとやらしい感じがしますが、それはあなたの心がやらしいのですw。僕の心はもちろんちょっとやらしいのですが…。
話がそれました、本書のヒロイン(ヒーローの女性版という意味で)ピアニィの中の人は大竹みゆという声優の方です。この方はびっくりするほどのTRPGゲーマーで、しかもデータッキー気味(笑)なのですが、台詞を言ったりするほうはあまり馴染みがないみたいで、場面にふさわしい台詞がなかなかでてきません。まぁ分かりますwやっぱりちょっと恥ずかしいですからねw。それに対する矢野王子のフォローが良かったです。ここはこういう台詞があったほうがいいっていうところでは大胆にそれを求めていくのもいいですね。TRPGサークルなどでデータの取り扱いかたを教える人は多いですが*1、こういうことを教えてくれる人は少ないのです。僕もあんまり台詞を考えるのが得意ではないんですが、がんばってみたくなります。
さて、アリアンロッドのサガ企画は同時並行するリプレイやノベルの登場人物が互いに影響しあうところが売りなのですが、一般的にこういう遊び方をするのはけっこう難しいですね…。サークルなど人が多く集まるところならできないこともないんですが、シナリオの整合性をとったり、二つのグループにどちらにも遺恨が残らないような展開にするのはけっこう簡単なことではないでしょう。そうすると一つ気になることがでてきます。
リプレイの一つの価値は遊び方の紹介にあると思うのですが、この企画はどうやらそういう意図ではなさそうです。僕もリプレイ読みなのでよくわかりますがリプレイにはリプレイの読み物としての魅力があります。もちろんこれは小説とは違うものです。この企画ではプロのプレイヤー達が全力をもってその読み物としての楽しみ方を最大化しようとしてるんだと感じました。その結果カジュアル環境ではなかなか真似できないことになってしまいましたが、読んでおもしろいものを作ろうという方向性は、振り切れてていいですね。同時期にソードワールド2.0がでているわけですが、こちらはどちらかというと、カジュアルでできそうな遊び方を示している感じがするんですよね。それに対抗するために思い切って舵を切ったなぁという印象です。
あとはよしなしごとですが、アリアンロッドのスキルの取り直しは確かにいいルールですね(まだサプリメント買ってないけど)。アリアンロッドは高レベル帯でどう遊んだらいいのか僕も少々疑問でしたので、そのあたりの参考には確かになるでしょう。
まとめ
- 見所は王子の教育プレイ。
- ちょっと素人には真似できそうにないが、それだけに読み物としては面白そうな企画
- 高レベル帯での遊び方の参考になるといいなぁ(願望)
こんなところです。
*1:玄人にとっては慣れ親しんだ簡単なことですからねw