旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま 岡田篤宏 永盛綾子 テーブルトークカフェDaydream

旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま (integral)

旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま (integral)

期待のりゅうたまのリプレイを読了しました。最近りゅうたまのキャンペーンをしていることもあり、このリプレイには興味深々でした。

本作でまず目を奪われるのは表紙でしょう。中も挿絵が豊富で表紙以外でもこのすばらしい絵を楽しむことができます。服装などにファンタジーらしい生活感を感じさせてくれて永盛綾子は素晴らしいですね。絵の枚数を数えてみますと、表紙、冒頭の見開き裏表、PC6、竜神1、挿絵4で合計14枚ぐらいかな。なかなかですよ。

ルール

さて、内容のほうですが、ルールはさすがにやってみないとわからない部分が多いです。えーとりゅうたまの実プレイの感想なのですが、実際に遊んでない段階では案外ルールを誤解している部分が多かったです。まぁぶっちゃけちゃいますとルルブがちょっと分かりにくいのですが*1、そういう躓きやすいところを解説してあるリプレイというわけではないですね。

おっと、ただし言わなきゃいけないことがあります。それは竜人の運用です。本作の竜人の運用はだいぶうまいので、ぜひ参考にしたいと思いましたね。

雰囲気

遊び方の参考になる部分としては、そういう細かいルール部分よりも雰囲気にあるかもしれません。本作ではけっこう細かく情景描写を入れていて、それが”旅”を題材とした本システムとよく合っていると思いました。

ところで、けっこう驚いたのは、リプレイ1作目ですからわりと典型的な遊び方が示されているものだと思って読んだのですが、演出レベルではけっこう世界観ぎりぎりなところが攻められていました。そういうところはあんまり”お手本”としてのリプレイではないですねw。

GM PLの特徴

僕はけっこう話を収束させる方向にもっていこうとするGMなのですが、本作ではGMが積極的にボケる方向で、PLが軌道修正して話を進めようとしています。この掛け合いは僕にはなかなか新鮮に写り、おもしろく読ませていただきました。

PCも進め役、ボケ役そして渋い演出役など見事に役割分担されていてお話を盛り上げたと思います。

量、今後

332ページもある分厚いリプレイですが、旅はまだまだ続きます。なかなか魅力的な世界を設定しているのに、まだぜんぜん謎は明らかになっていませんし、続巻を期待させるものがあります。続きの予定に関しては何一つ書かれていませんが。

まとめ

りゅうたまの雰囲気紹介としては良いリプレイだったと思います。絵が美しいこともその雰囲気作りに大きく貢献していますね。おもしろかったと思いますよ。

*1:正直なところりゅうたまの素人がどこにひっかかるのかということが十分に予測されていないルールブックだと思います。まぁ何度かやればそういう躓きやすいルールにもなれると思いますが。