アリアンロッドキャンペーン14話「日常なんてありゃしない」感想
さて、昨日は深夜までアリアンロッドのキャンペのGMをしていましたよ。はてなでいうと紅茶さん(id:koutyalemon)とかにゃあさん(id:nyaa1)と遊んでおります。GMとしては非常に楽しめたのですが、ちょっと手馴れないところがあってPL様は全力を出し切れず、不完全燃焼だったかもなぁと思っています。
目標:PLに主導的に展開を考えてもらうシナリオ
今までのキャンペーンはGMが用意したシナリオの中で、いろんな遭遇が起こり(D&Dではこういう言い方しますね)、イベントが進行していくという形をとったシナリオが多かったです。
もちろんそれがスタンダードだと思うし、いいのですが、13回もやっていますのでちょっと違う形式でもいいかなぁと思いました。
もうすこし、PLに主導的に展開を考えてもらうシナリオがやりたいなぁと思いました。
そこでシナリオクラフトですよ
そこで解決作として採用したのがシナリオクラフトです。アリアンロッドではシナリオクラフトが売られていませんので、自作することになります。冒険ですねぇw。
今回はダブルクロスのラディカルドライブに乗っているシナリオテンプレート”日常のために”をアリアンロッド用に改造しました*1。
工夫点
シナリオクラフトをそのまましたのではなく、何箇所か工夫しましたのでその話をします。
新規参入のPC
今回、この話からキャンペーンに加わる方がいらっしゃったので、その方になるべく話の中心になってほしいなぁと思っていました。そこでシナリオクラフトでは”NPCのヒロイン”として出てくる人物をPCとしてやってもらうことにしました。
通常のシナリオでPCをヒロインにするときの問題点は、さらわれたり何したりとシナリオ上の要請でPCが自由に動けないことがあります。しかし、シナリオクラフトでは、逆に普通のPCでもダイスでイベントが決まるので条件は他のPCとあまりかわりないかもしれませんね。
キャンペの途中でシナリオクラフトとは如何に?
シナリオクラフトの前半の合流までの流れは、通常PC同士の人間関係を作るために費やされるわけです。今回はキャンペの途中なので全員知り合いなんですよね。なのでその楽しみはあまりないかなぁと思いました。新規参入のPCがいたので、その方との人間関係をつくっていくという意味はありますが。
ここで工夫…とまではいえないのですが、合流するまでも多少”ゲーム化”することで解決を試みています。
- シーンに登場判定を導入する。
- 本当はみな知り合いだが、このシナリオ中で出会わないと登場判定に有利な判定をできないことにする
これで、出会うまでもちょっとはゲームになるといいなぁと思ったのですが、実際の展開では、あるシーンプレイヤーがミドルの1回目にエネミーを引き当ててしまったことにより、少人数で戦うと危ないのでフェイトを使ってでも合流するという流れになりました。ダイスとは恐ろしいですねw。
自作のチャートをまぜる
こういうチャートで遊ぶとき、よく使われるおもしろいテクニックですが、チャートをわざと埋めないでおいて、PL・PCに埋めてもらうというものがあります。今回は”場所”を指定するチャートに”PCが一人になりたいときに行く場所”を埋めてもらいました。こういう工夫は積極的にしたほうが良いですね。
反省点
説明不足
さて、反省点です。いやぁ今回は正直準備不足であったと思います。当日までに準備が完了せず、さらに当日の夕方まで仕事をしていて、帰ってきてから急いで準備の続きをするというドタバタぶりでした。
シナリオクラフトなので準備はいらないんじゃ?と思われる方もいると思いますが、それは全員がシナリオクラフトって何なのか知っている場合です。今回は参加者がシナリオクラフトで遊んだことがないという条件下で遊ぼうとしていましたので、シナリオクラフトってどういう遊びなのか最初に示す必要があります。
その部分の準備がいまいちで、一応どういう風にミドルフェイズを進めるのか箇条書きを用意したのですが。プライズチャートの結果によって事件の真相が決まるという根本的な部分を説明し忘れてしまい、クライマックスフェイズの前で、説明することになってしまいました。これはよくなかったですね。
PLに自由に展開を作ってもらうとは、展開が決まっていく過程をPLからみてガラス張りにすることが大事だと思うのですが、今回はそれがいまいちだったと思います。まぁ同じ面子でやるなら次回はもっとうまくいくかと思いますが。
出番の少なさ
今回、GMとしてはすごく面白かったという話を書きました。それというのもGMは出ずっぱりでずっと頭を使わなきゃいけないんですよね。非常にエキサイティングです。それに比べてPLは出番がないときも多く、暇な時間ができてしまいました。まぁこれはシーン制の問題点ですね。
今回は、チャット部屋を二つにわけ幕間では雑談をしておいてもらおうとしたのですが、やはりちょっと暇な時間ができてしまったそうです。申し訳なし。
どうやって解決するんだろうなぁ。GMのレスポンスを早くしてさっさとシーンを展開させることぐらいしか思いつかない。
PLが展開を決める度合いが少ない
今回の目標からすると最も重要な反省点です。
シナリオクラフトでのイベントのGMとPLの分担は以下のような感じです。
- イベント表はPLが振る
- 状況提示はGMがする
僕はこれを拡大解釈してシーン定義までGMがしちゃうことが多かったです。これはまずったなぁと思っています。シーン定義とは要するに。”このシーンは○○をするシーンです”とシーンの前に定義することです。このシーン定義の威力は計り知れず、他の参加者がシーンの目的がわかり演出しやすくなるほか、シーンの役割がはっきりするため、シーンカットのタイミングの目安になり、グダグダになるのを避けることもできます。
イベント表を振ってシーン定義をしてもらうところまでをPLにやってもらったほうが、PLは自由度を感じられたのではないかと思います。
僕はせっかちなんで、時間の省略の意味もあって大分口を出してしまいましたが、シーン定義を聞いてから状況提示をすればよかったなぁ…と。
おもしろかったところ
設定の”こじつけ”の楽しさ
チャートを振ったら図書館に行くことになったのですが、にゃあさんが”街にでたエネミーは魔法の本から抜け出した”としたのはおもしろかったですね。へぇボタンを押しましたよ。
みんなで設定を考える楽しさ
GMが展開に困って、PL達にどうする?って聞いた部分が一番おもしろくなったと思います。
虫の知らせで事件に気づくという記述に対して、どうしてもGMが解決作が思い浮かばなかったので、にゃあさんが出したアイデアも面白かったです。これまたにゃあさんだなw。
最後の真相をみんなで考えたところも面白かったなぁ。キャンペなので独特の設定がいろいろあって、それを生かした真相にできたのは良かった。
今後に…
まずGMとしては非常に楽しかったです。
ただし、シナリオクラフトは準備のいらない遊びとはいえ、やはり慣れや準備が大事です。少し失敗してしまったように思えます。もっとシナリオクラフトの意味をよく理解して楽しく遊びたいですね。
*1: ラディカルドライブ―ダブルクロスThe 2nd Editionサプリメント