フラワー・オブ・ライフ 1-4 よしながふみ
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 2007/05/25
- メディア: コミック
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発売からはだいぶ遅れていますが、まとめて読了しました。
白血病におかされていた春太郎が高校で新しく生活を始めるシリアスなお話と思いきや、高校を舞台とした楽しい青春が描かれています。登場人物に関しては一人一人個性的で、何を考えているのか・どういう人間なのか、それがよく伝わってきます。決して全員が美男美女というわけではありませんが、魅力的ですよ。
この舞台の中で、漫画というクリエイティブな趣味を持つものの楽しさやつらさの他、普通の高校生の日常が描かれます。普通の高校生の日常ですらよしながふみが描くと非常に生き生きと感じられるのが不思議です。非常に個性的だなぁと感じました。
これは宇野常寛がどこかで言っていたことと同意見です*1。よくある学園異能系のお話では高校生活などの日常に、非日常的なファンタジーを追加して成り立っていますが、本作は日常の一コマが非常に活き活きと書かれていまして、新しさを感じますね。確かにこの漫画を読むと、ドラゴンとどう戦うのかよりも、友達とどうやって楽しく買い物するかのほうがおもしろいんじゃないかとか、日常のおもしろさに対する気付きを与えてくれます。
まぁこれはよしながふみの描写力を持ってしての話なので、普通にやるなら、日常の買い物の話をおもしろくするのは難しいでしょうね。
ネタバレなので言いづらいのですが、このフラワーオブライフにおける春太郎の成長は非常におもしろいです。第一話で鮮やかに描かれる春太郎の真っ直ぐさが、最終話でどう変化するのか。ご堪能ください。
*1:SFマガジンは読んでなくてどこで言っているのかわかりませんがw。2007-05-31を参照