紳士同盟クロスって案外賛否両論なのね

このまえ借りて9巻まとめて読んだ紳士同盟クロス*1
アマゾンの書評をみていたらびっくりしてしまった。僕の中ではわりとよくできた少女漫画という評価だった紳士同盟クロスですが、かなり意見が分かれてます。ちょっとアマゾンの感想から意見をまとめてみましょう。

・否定派

  • エロいしBLGLネタがでてくる。暴力や売春など非教育的。小学生の読者の多いりぼんでどうかと思う。大人向けすぎる。
  • 設定がありがちである
  • 設定が非現実的
  • 絵がごてごてしてる
  • ギャグが寒い
  • ストーリーがわかりにくい
  • 感情が薄っぺらい
  • 主人公や登場人物に共感できない。作者が読者を置いていってる

・肯定派

  • 絵が丁寧で綺麗
  • 設定が緻密

肯定派の意見はあんまり書きませんでしたけど、僕はわりと肯定派なもので異論のほうがおもしろいからです。

正直驚いたのは”非教育的”みたいな、倫理的な言葉がでてきているところです。リボンの読者は小学生が多いとのことですが、女性雑誌はちゃんとすみわけをしているんですね。週間少年ジャンプは大人も読むせいか、この手の指摘はみかけません。toLoveるなんて何話かに一回は全裸がでてくるだろw小学生に読ませて良いのかって話にはなりません。

あと非現実的とかいうコメントも驚きです。僕にしてみれば現実的な漫画ってどこにあるの?って感じなんですが。現実的ってなんなんでしょうね。それにしても主人公に共感できないことを訴えるなど、否定派は否定派で真剣に読んでるんだなぁと感じさせます。

このコメントを見るに若年層向けの少女漫画っていうのはきつい縛りの上でやっているんだなぁということが伺いしれます。倫理的にまずいことはやってはいけないし、読者が共感できないような突飛な設定もダメと。う〜む、偉いですね。

まぁ結局のところ”大人向け”なんでしょうね。そこは否定派も肯定派も一致していて、大人向けなものをりぼんでやっていいのかまずいのかみたいなところでもめているのかと。伏線の意味がわからん人はおこちゃまなのか。著者はけっこう厳密に感情・態度の管理をやっていて、突飛な行動に見えるものはなにか見逃しているか、あとで伏線があかされるかすると思います。

…ってこんなところで擁護してもどうしょうもないですがw。まぁ少年漫画にくらべてよっぽどストーリーも感情描写も緻密だと思います。その上、筋は古典的なものの組み合わせで分かりやすいので、ストーリーの勉強をするならいい題材だと思いますよっと。