萌え萌え天使事典-Side白 萌え萌え悪魔事典 Side黒 悪魔・天使制作委員会
- 作者: 悪魔・天使制作委員会
- 出版社/メーカー: イーグルパブリシング
- 発売日: 2007/06/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 悪魔天使事典制作委員会
- 出版社/メーカー: イーグルパブリシング
- 発売日: 2007/04/24
- メディア: 単行本
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前日の書評がロリータ。今日の書評は萌え萌え…。そろそろ僕の人格に対する疑惑も頂点に高まりつつあります。
まぁ萌え絵が描きたかったんです。その絵の資料(服とかね)としてっての1点。それからけっこう真面目に天使と悪魔について知りたいという理由がもう一点で買いました。
まず絵に関しては天使も悪魔も(そして神様すらw)女性として描かれています。一応外見的な特徴をうまく表しながらってことになってますけど、この辺はかなり自由に想像力の翼をはためかせて描いてありますねw。1冊1500円で50枚近くいろんな人の萌え絵がみれるのでお得な感じです(そうだろうか)。
さて、天使と悪魔の資料としてですが、僕はかなり参考になりました。たぶん僕があまりに無知なこともこの評価に繋がっていると思いますが。
この資料は、天使そのもののみならず、天使が登場する宗教についての簡単な解説書にもなっています。登場する宗教は、キリスト教だけでなく、キリスト教の成立に関係するゾロアスター教やユダヤ教、そして、そのユダヤ教から生まれたイスラム教、キリスト教の中でも際立った特徴のあるグノーシス主義です。他には近代文学に現れる天使と悪魔についても知ることができます。
もちろん個別の天使名、悪魔名の意味がわかるために買ってる部分もあるんですが、こういうふうに流れや各宗教、宗派の特徴まであわせて説明しているため非常に分かりやすかったです。
ゾロアスター教は正義側と悪側の2項対立で悪魔の意味がわかりやすいですが、キリスト教みたいな1神教でなぜ悪が生じるのかっていうのは、不思議なところですよね。悪魔も唯一神に作られた存在であるわけですからね。キリスト教の場合、これがまた人間的な理由でびっくりします。堕天使ってものは聖書に登場するわけではなく、誤解とか人間側の事情によって生み出されているものなんですね。
ウリエルの話がおもしろいので簡単に紹介しておきます。4大天使のミカエル、ガブリエル(ジブリール)、ラファエル、ウリエルの中ではウリエルだけが聖書に名前が登場しないらしいのですが、聖書を正統だとしたい派閥が聖書に名前が出てくる天使だけが由緒正しい天使であるとして、ウリエル信仰者を異端扱いしたいがために、ウリエルは堕天使とされるようになったとか。本書はこういう事情の一つ一つが丁寧に解説されていていいですね。
グノーシス主義関連の情報もおもしろいですね。ドラクエ7の神とオルゴデミーラ(デミウルゴスのアナグラム?)の関係って作中ではあんまり語られなかった気がするけど…この辺を知っていると、”ああそういう対立なのね”って分かったりします。
Fateが好きな人は悪魔編のアンリ・マンユ(アーリマン)の情報を知りたいところでしょう。先ほども述べましたが一神教の悪魔達は基本的に創生神より神格が低いので、迫力に欠けるところがあります。創生神クラスの悪神という意味では貴重な存在ですね。他にはさっきでできたデミウルゴスくらいですね。この場合は創生神そのものが悪神なわけですがw。
文学に出てくる天使や悪魔に関しては、ベアトリーチェ、メフィストフェレスなどが花形でしょうか。
真・女神転生が好きな人にはオセ、マルコキアスなんかも注目です。まぁメガテンが好きな人は誰を見てもおもしろいでしょうがw。
まとめ
萌え絵に抵抗がなく、簡単に天使や悪魔、そしてのその周辺の宗教をおさらいしたい人にはオススメの一冊です。案外こういった事典は特徴だけ書かれていて、実際の宗教観との関連が書かれていなかったりしますが(いろいろ角がたつのかもw)、この事典はそこが書かれていて、おもしろかったです。