四季 秋 森博嗣

四季 秋 (講談社文庫)

四季 秋 (講談社文庫)

四季の3冊めです。前卷の感想はこちら。

注意!ネタバレに対する配慮は全く行っていません。未読の方は注意すること。

秋は今までは、とはうってかわって犀川&萌絵の話へ。

今まで、天才の描き方というものに着目して四季を読んできましたが、今回のそれは至極簡単。
「それは〜年前から分かっていた」
この手法のみです。

この秋ではあんまり四季さんが出てこず、犀川&萌絵と泥棒&各務が、四季のしかけの周りをぐるぐる回ります。
僕にとっては久しぶりの犀川&萌絵でしたが、この人たちの視点で話が進むと飛躍が少なくて、読みやすいですね。あっというまに読み終わりました。

秋で重要なのは、”すべてがFになる”で四季がミチルの体を切り刻む、その意味です。
まさか、自分の子供を生かすためだなんて…
ここまで設定を考えてすべてがFになるを書いてるとしたらすごいなぁ。
さすがに後付なんじゃないかと疑ってしまう。

四季さんの変化が感じられる一冊でしたね。