オイレンシュピーゲル 2 冲方丁

オイレンシュピーゲル(1) スプライトシュピーゲル(1)冲方丁 - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込むは1巻の感想。

1巻の感想ではガンスリンガーガールっぽいと述べてのですけど、2卷ではその印象を払拭しています。主人公達がもう少し大人で、彼女達なりに感情豊かに描かれているからでしょうかね。

ちなみに1巻を読んだとき、僕はスプライトシュピーゲルと時間がずれてるんじゃないかと予想しましたけどあっさり外れてしまいましたね。残念。同じ時間軸の話ですよ。

原理主義国粋主義民族主義いりみだれる近未来アクションって意味では、漫画版の攻殻機動隊みたいな雰囲気もでてきました。でも大きく違うとすれば草薙少佐ほど彼女達が割り切れてなくて、自分のことで精一杯なところでしょうかね。僕の応援する紅犬の陽炎もがんばってました。テロリズムってのは難しい問題も孕んでいて、このあたり何が悪いっていのは一概に言えないことかと思いますが、 冲方丁は武器商人こそ黒幕であると仄めかしていますね。

いろいろ似たようなモチーフの作品を挙げてしまいましたが、2巻になってますますおもしろくなったって印象です。かなり夢中で読めました。文字の密度が濃いのか、集中しているのに読む時間は長くかかったような気がします。アクションシーンでの各人の動きの把握とかは大変でしたね、勢いで読み進めればいいのかもしれませんけど、もうすこしわかりやすくならないもんかなぁと思いました。

スプライトのほうも期待大です。

参考リンク
http://d.hatena.ne.jp/ds44/20070606/p1