月姫読本

月姫読本 Plus Period

月姫読本 Plus Period

奈須きのこ関係でこれもレビュー。月姫のまとめ本、ファンブックって感じの本です。
作者の思い入れのある立ち絵やイベント絵、人気投票の結果やメイキングの苦労なんかが載っています。


やっぱりメイキングのところがおもしろかったですね。
奈須きのこがなぜあんなにも緻密な設定をするのかという質問に対して

世界にルールが欲しいんですよ。世界には縛りがないと面白くないと思う。何事にもやっぱり規則。限定された出来事があるから、限定された中での出来事とあえて限定を破った時の凄さが生きてくる。
(本書より引用)

って答えてるところは印象深かったです。奈須きのこTRPGでも設定好きで用語集なんかも作っていたそうです。上記のような考え方はTRPGをやっているときにも役に立つと思うし、逆にTRPGをやっていた人が最近ノベル的な業界で成功するのも、このあたりのセンスがいいからかもしれませんね。


月姫が18禁ゲームとして誕生した理由を武内氏が語っているのが熱いです。

  1. 月姫を作ったのは奈須の文章をより多くの人に見てもらうため
  2. 同人会では、文章だけってのは弱いんです(奈須)
  3. 同人で出す以上はやっぱり青年向け、男性向けの創作のほうが売れる、目を通してもらえるだろうという計算はあった

…愛を感じました。エロをつけるのもゲームにするのも、自分たちがいいものを作っているという自信があって、それを売るための手段なわけです。彼らは月姫で18禁に初挑戦らしいです。


非常に参考になる本でしたね。


僕はアルクウェイドと翡翠が好きなんですが、これは初代月姫のときの人気投票の結果に近いですね。歌月十夜メルティブラッドよりも真月版が印象に残っているみたいです。レンは?シオンどうした!とか聞かれるとやっぱり好きなんですが…僕は全部入っている月箱買って、さらにすぐメルティブラッドも買っているので全部まとめてやっているんですよね。そうするとやっぱり本編が一番だったよなぁって思うわけです。時間差があるとそのときの印象でまた変わるんでしょうけど。


空の境界も面白いし、Fateも楽しい、でもやっぱり月姫があってその原点として空の境界、発展としてのFateがある。TYPE-MOONまだまだ月姫が中心的な作品だと思います。そのまとめにどうぞ。

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月姫 type-moon - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む
Fate/stay night Type Moon - ブレーキをかけながらアクセルを踏み込む

もう3年くらい前の記事だ…。書いたのはもっと前だけど、今と文体が違っていてはずいなぁ…。