雨呼ぶ街と煌(きらきら)少女―Replay:ゲヘナ~アナスタシス~ 田中公侍
雨呼ぶ街と煌少女―Replay:ゲヘナ‐アナスタシス (ジャイブTRPGシリーズ)
- 作者: 田中公侍,グループSNE,友野詳
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2006/11
- メディア: 文庫
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僕はゲヘナのリプレイは前のシリーズの絵が好きだったので、今シリーズのものはなんだか違和感があったのですが、作者も僕も慣れてきたのか、今回の表紙の絵はけっこう好きです。
このリプレイはゲヘナの新サプリメント魔星降臨*1のよい紹介となっています。サプリメントではその種族しかつかえいない術技が追加されたのですが、見ているだけで…”強力そう”なものがリプレイ中でたくさん紹介されていました。シナリオもサプリメントで追加された種族、半妖霊(ムゥジザ)のNPCが中心となって展開していきます。僕はサプリメント持ってないんですけど、ちょっとほしくなりました。
ところで…すごく個人的な意見なんですけど、クライマックスにNPCの力をかりてすごくパワーアップするのは、シナリオとしてあんまり美しくないような気がします。PCの力だけで勝てたのが奇跡のように書いてありましたけど、それで勝てないバランスなのはなんだかなぁ。堕落とかフェイトとかタイタスとかのブレイクスルー技能は使用するリスクなどを事前に知らせないと、PCの使えるリソースにならず、GMの手の上で踊った感があります。
例えば、クライマックスで
- GM「あなたは××のおかげで○○の力を得ました〜」
- PL「使わなきゃ勝てなそうなので使います」
- GM「あっその力使いましたね。あなたは力を使い果たして△△のペナルティを負います」
これではプレイヤーに選択肢はないじゃないですか…。
情報は先だししてこそを選択を産むのではないかと…。
クライマックスの前に
- GM「あなたは××のおかげで○○の力を得ますが使うと△△のペナルティを負います」
- GM「ちなみに敵はかなり強く、○○の力を使わなければ苦戦は必至です。」
- PL「う〜んそのペナルティはつらいなぁ。それは最後の手段にとっておいてなんとか使わず勝ちたいけど…、□□を準備し、○○を使わないために最善をつくします」
この展開ならPLが使うか使わないかの選択が産まれますよね。まぁどんなに準備してもダイス目一つで…
- PL「ぎゃ〜1ターン目から奥の手を使うはめになろうとは…」
ってこともあるんだろうとは思いますけどね。
そういう意味では今回のプレイヤーたちの考えはすごく立派だと思いますね。まぁ今回のNPCの力を仮定した戦闘をNPCの力なしで勝ったという結果は、ゲヘナにおいて土壇場の堕落がすごく強いってことでもありますけどね。
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*1: 魔星降臨―Supplement:ゲヘナ アナスタシス (ジャイブTRPGシリーズ)