ハーモニー 伊藤計劃

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

贅沢にも伊藤計劃を連続で読みました。

このハーモニーは”健康である”ことが第一の価値となり、体の健康状態を化学的にチェックし続けるある種の管理社会の行く末について書かれた小説です。

都の条例以来、健全さとは何なのかに思いをめぐらすことが多い日々ですが、そういった問題意識とも重なる内容でした。

僕はパターナリズムの息苦しさについて深い共感を感じますが、本書に書かれたその息苦しさの解決法はSFならではのぶっとんだ方法で面白かったです。

HTMLのような記述方式が随所にみられ、表現法もなかなか凝っています。楽しみました。