アルシャードff リプレイ 時計仕掛けの破壊神 田中信二, F.E.A.R.
アルシャードff リプレイ 時計仕掛けの破壊神 (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
- 作者: 田中信二,F.E.A.R.
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/10/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 16回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
話はまぁ記憶がない主人公が実は世界平和的に重要で…幼馴染かもしれないヒロインと一緒に戦うオーソドックスな話です。なんて書くとネガティブに聞こえるかもしれませんが、僕はこのリプレイはけっこう好感を持ちましたよ。GMの田中信二氏の真面目な性格を反映してか、丁寧に作ってありました。
まず判定のさせ方やボスの作り方がゲーム的な意味も含めてよくできています。また、シーンの冒頭にけっこうしつこくシーン定義をしているように思えたのですが、僕はシーン定義ってけっこう大事だと思うんですよね。冒頭に”これは何々するシーンです”とGMにしろPLにしろ宣言することで、他の登場人物も動きやすいと思います。なんかそんな予定調和なことをするのが嫌に思える人もいるかもしれませんが、シーン定義をする段階ではいろいろなことを慮って意志決定しているんです。先に行動宣言しちゃって演出を後付けするって考え方ですね。単に順番の問題です*1。意志決定しちゃえば演出がいらないかというとそうではありません。話が進むか進まないかで言えば行動宣言するだけで話は進むんですが、演出がないと具体的に何が起こっているのか分からないし、味気ないものになってしまいます。
このリプレイではシーン定義も印象的だったのですが、それ以外にしてもGMもPLもシーンに狙いを持たせているのが、僕には素晴らしく写りました。
*1:まぁ演出順番の違いでルールに向き不向きもあります http://blog.talerpg.net/rpg/archives/850