にこは神様に○○される? 荒川工, ことみようじ

にこは神様に○○される? (ガガガ文庫 あ 1-1)

にこは神様に○○される? (ガガガ文庫 あ 1-1)

僕はギャルゲシナリオライターとしての荒川工は大好きなんですが、今回はちょっとこなれてない感じが目につきました。ギャグの突っ込みとかが速いというか…、ワンクリックで次の文章が出てきてそれをさらに声優さんが読んでくれるならいい勢いで進んでいくのかもしれませんけど、小説で読む分にはリズムがよくなかったですね…。
全編、かるくエロネタで統一しているギャグは、確かに荒川工っぽさがあるんですが、小説という形式でうまく回ってないのが残念です。

話のラスト付近もそうそう荒川工ってこういう感じ!って懐かしさがあったのですが、ちょっと中盤の短さでドラマが足りないように思われました。

こうして考えるとロミオは逆にすげー。ノベルゲームと小説のリズムの違いにまったく躓いた様子がない。

僕はこれからも荒川工さんの作品が読みたいので、次回作に期待ってことで。
彼の書いた”ぼくらがここにいるふしぎ。*1”及び"Lien 〜おわらないきみのうた〜”はほんと名作でした。