マルドゥック・スクランブル 冲方丁


第一印象は絵が怖い!

でもかなりおもしろいです。
ストーリ創作塾のほうを先に読んだので、何に苦労してこの作品を書いているのか知っている状態で読んだわけですが、やはり悩んだだけのことはあると思います。

わりとネタバレですし以下は反転して読んでください。

著者は20代の男なので少女の内面が想像できず苦労したとありましたが、そう言われてみるとその様子が伝わってきます。愛に関することとか、付き合ったとき生じるなんで自分なんだろうという疑問とかそういうのがよく描かれています。

またかなり長くカードゲームをしているのですが、これが飽きないのがすごい。
このまえ終わりのクロニクルを読んだので対照的ですが、
こんなに地味なヴィジュアルなのにすごく白熱した戦いが描けていたすばらしいと思います。

作者は少女の内面に悩むぐらいですから主要な登場人物はみな1面的じゃない人間らしい描写がなされていて、引き込まれました。

夢中になって一気に読んでしまった作品。お勧めです。


ところでよく冲方丁沖方丁と間違えます。というか冲ってでない…。
ストーリー創作塾感想