ナイフ 重松清

ナイフ (新潮文庫)

ナイフ (新潮文庫)

本屋の紹介文に
中学生の今があまりにも痛々しく描ききれていると
あったので興味をひかれて購入した。

しかし、ここに書かれている話はどちらかというと
そんな中学生をなんとかしてあげたい大人の気持ちに関するものだったと思う。

そしてそこがたまらなくいいところだ。
大人がおっかなびっくり中学生に関わる様、
どう愛情を表現するのかに戸惑う様は、
そんな経験はない僕にも非常に共感できるものだった。

親は子どもを子どもは親を大切にしたいのである。
その切々とした思いが痛々しく心を揺さぶると思う。