ハルカ 炎天の邪馬台国 桝田省治
- 作者: 桝田省治
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/11/06
- メディア: 単行本
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21世紀にきたハルカともう一騒動、一波乱があります。前回の出てきた人そのものやその子供などが出てきて盛り上がりました。まぁ僕は前の話を忘れてしまってる部分も多かったので、うまく味わえてない部分もありますけど。
桝田省治の魅力は生のエロスってやつですね。込み入ったチラリズムのエロスではなくダイナミックで奔放なエロスが魅力です。僕は正月から何を書いているのでしょうか…。
とにかくこの話はハルカが魅力的で、男らしく無さには定評のある僕でも、素直にヤツのために頑張りたいと思わせられますね。ハルカは、女性的で守ってあげなきゃ壊れちゃうっていうタイプとはまるっきり逆方向なんですが、頼れる仲間でしかも可愛くてエロいので、彼女の信頼に応えるためについがんばっちゃいます。
もうハルカのことしか書くことありませんw以上!
されど罪人は竜と踊る 1-4 浅井ラボ 宮城
浅井ラボ、浅井研究室、その名の通り衒学的な薀蓄満載でお送りするのがこのされど罪人は竜と踊るです。
ファンタジックな魔法の効果を物理・化学・生物の言葉で説明するのが本書の一つの売りですね。一般教養レベルの理系な知識があるとわりと楽しめます。例えば爆薬がトリニトロトルエンでできているとか*1、神経ガスって何なのかとか。この狙いはなかなか良くて、他の小説などで効果のほどがあんまり良く分からない魔法の効果がけっこう想像できます。ファンタジーでは大事なことでしょう。でも、この科学の薀蓄がたまに間違っているのであんまり信用しすぎてもいけません。僕は2つぐらい発見しましたよ。熱量の計算とかするともっといっぱい間違いが見つかるかもw 空想科学読本ガンバレって感じです。
本シリーズのもう一つの魅力は経済でしょうかね。王道ファンタジーでは誰か悪者がいて世界征服したりしちゃったりするわけですけど、本書の扱う紛争とか争いは経済など国家間の陰謀劇から生じていてなかなか分かりやすい黒幕がいません。悪を書くのが難しいという現実と本書の内容はあっていると思います。
さてイラストレーター宮城のアートワークの素晴らしさにも触れなくてはなりません。僕は1巻のころはガユスの視点に共感しながら読んでいたのでギギナは変人でしょうもないという印象だったのですが、巻を追うにつれ、ギギナのマイペースに癒されてしまいました。話が複雑すぎて、もうめんどくさいから怪しいやつは全員斬って捨てようぜ!って気分の時にギギナの台詞と行動に和みます。家具が好きなところも良い趣味ですね!そんなギギナの美しさはこの宮城のイラストあってのものでしょう。
特にネットの評判とか気にせず、旧スニーカー文庫版も知らず、単にガガガで手に取っただけのシリーズでしたが、大変楽しめました。