シフト 3―世界はクリアを待っている うえお久光

うえお久光のシフトシリーズの待望の新刊です。僕はハードカバーの時代から待ってますから2年も待ってますw。文庫になってしまい、ハードカヴァーで全部そろわないのは悲しいっちゃ悲しいですが出てよかった。

本作では主人公が魔王なわけですが、魔王や悪魔を魔王や悪魔の立場から考えるのはおもしろいですね。単純に考えれば彼らは人々を不幸にする悪い存在なのですが、翻せば人々に何か悪いことが起こったときに、責任を取らされる立場ということもできます。悪というよりも”悪役”なのです。

生れながらに”悪役”なんてものを押し付けられても、簡単に受け入れられるようなものではありません。もちらんその生まれに反抗したくなりますよね。でも人間側の思惑でどんどん悪役としての立場が固められてしまったり…、熱い展開で目が離せません。