生徒会の一存 葵せきな, 狗神煌
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生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 葵せきな,狗神煌
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2008/01/19
- メディア: 文庫
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男一人+美少女複数人のボケとツッコミで構成されるギャルゲテイストの小説です。
著者はなかなかギャルゲを勉強しており、感心しました。おバカな話のなかに登場人物の譲れない主張などをうまく埋め込み、人物に人間らしさを与えていくギャルゲの手法を非常にうまくエミュレートしています。ギャルゲで特に泣けるものというのは、こういうった構造で書かれていることが多いですね。冷静に考えてみれば非常に馬鹿らしいこだわりを美少女が持つことでまっすぐな気持ちが伝わってくるのです。
また、ネタバレになるのであまり言えませんが、本作は小説の企みに満ちた作品ですね小説の企みの意味ですが、僕は特殊な語りに宿る作者の意図のことだと思ってください。地の文の視点や語り口が非常に凝ったつくりになっています。
さて、そういった面白さは認めるのですが、実は本作は僕の趣味には合わない小説でした。というのも、僕はらき☆すたや”ラノベの外伝”のような、まったりとした日常がそんなに好きではないのです。起承転結のような構造のある物語のほうが好きです。
そういった意味で本作はあまり趣味の合わない作品ではありましたが、たしかに見るべきところのある小説であり、らき☆すたやギャルゲに抵抗の少ない方には、オススメの作品と言えるでしょう。
関連感想
生徒会の一存 - おとなしい娘は怪談好き、元気っ娘はお化けが苦手 - 読丸電視行
僕の感想と似てますね。