月光の東 宮本輝


月光の東 (新潮文庫)

月光の東 (新潮文庫)

いつもライトノベルや漫画ばっかり紹介しているが今回はもうすこし硬い作品。

アマゾンでみていてなんか月光の東というわけのわからんタイトルにひかれた。月とか光とかはなんか好きなのである。


この話は月光の東という言葉とそれを残した塔屋米花の足跡をある自殺した男の友人と妻ふたりの主人公が追う話である。
月光の東や塔屋米花の謎にが明らかになるにつれ米花の人生そのものの魅力にひきこまれていく。
脇役たちの人間くさいたちふるまいもなかなか。米花の生き方はある種爽快でなかなかつらい話ながらさっぱりとした読後感を与える。