パーフェクトキス 桑島由一

パーフェクトキス (MF文庫 ダ・ヴィンチ く 2-1)

パーフェクトキス (MF文庫 ダ・ヴィンチ く 2-1)

神さま家族などで有名なラノベ作家桑島由一の作品です。ほとんど詩といっても良い内容ですが、高尚だとか意味不明だとか、そういう印象はありません。大切な気持ちを思い出させる作品だと僕は思います。

文学でいうなら太宰治とかそのへんの現代版をイメージしてもらえればいいのかもしれません。生活的にはダメダメの人が描かれています。でもそんなダメな人が、本当に大切にしたいことを嘘にまみれさせながら守っていったり失っていったりする様は、なかなか感動をそそるものがあります。

僕は6年前ぐらいにこういった価値観からは距離を置こうと決めたんですが、今振り返ってみると非常に懐かしくてしんみりしちゃいます。

人を選ぶ作品だと思いますが、多くの作者と年齢が近い方が共感できる内容かと。